7月20日(月)晴れ時々くもり



 今朝はアンナが先に起床。お茶を淹れてからマッサージ。「君が僕より早く起きるの珍しいなあ」と言うと、「うん、ヨガ、早めにやりたいと思ったの」。ヨガは11時に終了。

 「ゆうべ、グリグリの音、聞こえなかったわね」「捕獲器、見てくる」。

 やった、見事にかかった!一年ぶり。彼らは大きな黒い眼がチャームポイントだが、今日のグリグリ様は目をつむったまま丸くなって動かない。今まで見た中では、一番体が大きいのではないか。夜行性なので、ガラージの暗い場所に移して昼寝してもらう。

 フリマで買ったサニー用衣類届く。ウールとシルクの混紡の上着はしなやか。メリノ種の羊だろう。ベイビーラップはコットン100%、虹色で美しい。中米のガテマラ製で、フェアトレードのもの。

 午後、庭に出る。裏庭のオニナベナに虫たちが群れている。アンナが二年前に植えたもの。一年目は葉っぱだけ、二年目に初めて花が咲くのだそう。「こんなに大きくなるとは思わなかったわ」。もうとっくに我々の身長を超えたが、幾度かの暴風雨の度にだんだんと傾いてきたので、近くのヘーゼルナッツの木の枝から吊ってある。兼六園の雪吊りを思い出すが、そんな風情のあるものではなく、あくまで実用本位(いや、金沢のそれも元々は必要に迫られた結果か)。この花に常駐するのは熊ん蜂だが、今日は、オレンジとチョコレートブラウンの装いも華麗なミドリヒョウモンが訪れている。そこへ蜜蜂が飛び込んできてコツンと蝶に衝突。と思ったら、隣接地に着地。花の一つ一つに蜜があるから、一つの花房をシェア出来るわけだ。

 捕獲器のグリグリをアンナに見せると、「この子、大きくて身動きもできないんじゃない?眼つむっていてかわいそう。早く放してあげましょう」。自転車に乗せて少し離れた林に連れて行く。毎年恒例の、木の実が豊富にありそうな場所。あたりに民家もないので、迷惑にはならないはず。扉を開けてやっても、出て行かない。通常は待ち兼ねるように飛び出して行くのだが。アンナが捕獲器を垂直近くまで傾けて、ようやく出てくれた。今度は草の上でじっとして動こうとしない。「大丈夫かしら、このままじゃあ、他の獣が来たらやられちゃうわ」とアンナ。5分ほどして、ようやく草叢に消えて行った。

 帰ってからアンナは草刈り機を唸らせている。私はトイレのドアを外す。サンディングとペンキ塗りのため。

 就寝前、グリグリのことを話す。今日捕まったやつが大きかったのは、身ごもったメスだったのではないか。だとすると、非常に用心深かったのも納得できる。出産前に引っ越しさせざるを得なかったのは気の毒だが。「もう一匹居ると思う?」とアンナ。「父親が居る可能性は高いかもね」。

 夜半、トイレに立つと例の「カリカリ」というグリグリの音を壁の外に聴いた。

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