7月10日（金）快晴

カラバサの花です。夜から朝にかけて咲きます。

　6時40分、目が覚めてそのまま起きる。窓を開けると外気がすでに室温と同じぐらい高いので驚く。京都の妹よりメッセージあり、戸籍謄本、EMSで送ってくれたとのこと。ありがたい。

　書き物。アンナ9時に起こす。

　ハラインのささやかな目抜き通りを市役所の方に上がって行くと、多くの子供達とすれ違う。アンナの話では今日が終業式で、みな成績表を持っている。成績の良否にかかわらずこれで夏休みになるからだろう、明るい表情でクラスメイトと話している。中には伝統衣装を着た子供もいて、この子たちは終業式で歌を歌ったりしたのだろうとアンナが言う。

　市役所の担当の女性は感じもよく、持参した書類に簡単に目を通しただけ。そして私がサインをする。つまり、これは父親の名前で胎児を認知するという書類なのだ。そして発行手数料は無料。国籍証明書が50ユーロなのに。とにかくこれでアンナと私は公式にサニーの両親となったわけだ。まだこの書類にはサニーの名前の記載はないが。

　ÖAMTC（オーストリア自動車オートバイツアーリングクラブ、日本のJAFに相当）に立ち寄る。アンナがネットで調べたところ、メンバーはベイビーシートを安く借りられる。ここでも係の女性は気持ち良く、実際に設置するところまでやってくれる。愛車ゴースティ号は普段、後の座席をたたんだままにしているので、ずいぶん車内の感じが変わる。

　昼食後、アンナが左膝うらにダニを発見。今までのうちでは一番大きい。これの除去に手こずり、1時間以上かかってしまう。これでスコアは2対2のタイに（7月5日付）。

　昨夜アンナがフリマアプリで見つけたベイビー用寝袋の売主と連絡を取る。この寝袋、内張がメリノ種の羊毛。これが自然な温度調節機能になり、オールシーズン使えるという優れもの。クルマで5分のところ、売り主もフレンドリーな感じの若いカップル。この寝袋、肌触りが素晴らしく、私がこれにくるまって寝たいぐらい。サニーが羨ましい。

　帰宅したら、間髪を入れず雷雨になった。

　今日一日で、胎児証明、ベイビーシート、ベイビー寝袋。色々な形でサニーとの出会いが一歩一歩近づいて来る実感がある。就寝前、気温の下がった外気を取り込むため、窓を開ける。明かりを消して暗闇の中でマッサージをしながら、近い将来にやって来る、家族三人での日々を思い描いていた。