6月7日(日)晴れのち曇り



 朝の足マッサージをしながら窓の外を眺めていると、頭のてっぺんの赤い鳥が電柱に垂直に止まる。キツツキかな?裏庭に置いてある切り株に飛来して、これをしきりにつついている。餌の虫を探しているのだろうか。近くの森でキツツキが木をつつくコンコンという音は聞くことがあるが、庭で見かけるのは珍しい。

 昼ごろよりキャスティングのヴィデオ撮影。アンナが手伝ってくれる。撮影の度に、彼女の貢献は絶大なものがある。撮影自体はスマホを三脚に固定してやるが、これの設定、フレーミング、カメラのオペレーション。さらに衣装からヘア、ライティングも。何よりもありがたいのが、彼女の鋭い感性で演技指導までしてくれること。信じ難いマルチぶりなのだ。今回のキャスティングはセリフもわずかなので、昼食までにクランクアップと思ったのだが、NGの連続。結局、昼食を挟んで続行することに。自分の制作が逼迫しているのに時間を割いてくれている彼女にあまりにも申し訳ないと思い、その旨伝える。何とか使えるテイクが撮れた時には4時過ぎになっていた。

 片付けを済ませてからアンナにお礼を言いに階上に上がると、寝室に閉じこもっている。ノックして入ると塞ぎ込んでいるよう。どうしたのかと訊くと、自分を責めているのだという。なんでも自分の願望を棚上げにして他人のそれに迎合することを小さい頃からくりかえしてきた、そのために自分のアートの制作を断念することもしばしばあった、そのことに思い当たったのだと言う。それがまさに今日のヴィデオ撮影にオーヴァーラップしたのだろう。しばらく話を聴いていると、少し気分が晴れてきたようだ。散歩に出ることを提案する。

 お決まりの散歩コースを歩く。そして歩きながら話す。美しい風景の中を歩いているだけで心洗われることがあるのは私にも経験がある。暮れなずむ空の下を家に戻る頃には、アンナも元気になっていた。


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