6月20日(土)パリ、晴れのち曇り、のち晴れ



 9時まえ眼覚め、少し寝床でゴロゴロ。

 緑茶を淹れるが、驚いたことに三ヶ月の不在の間にやり方を忘れかけていて、苦笑する。ザルツブルクとパリとでは「道具」が違うので手順が違うのだ。

 書き物。陽が射して暑いぐらいなのでカーテンを引く。私の部屋は北東に面しているが、6階にあることもあって明るい。冬至前後のふた月以外は多かれ少なかれ朝日が差し込むのだが、夏至前日ともなれば午前中は盛大に陽が注ぐ。なるほど、先日の猛暑でトマトがやられたのも道理だ。

 アンナも良く眠れたとのこと。ネット電話をかけたままにして、テレワークならぬテレヨガをやる。ストレッチ用のマットを使ってみるが、べたべたして気持ち悪いので、じかに床でやることにする。幸いうちは板の間だから気持ち良い。やはりヨガは良い。心身ともにスッキリする。

 午後オペラ街のヘアサロンへ。4ヶ月ぶりにすっかり伸びたのを丁寧にカットして頂き、これで頭もさっぱりした。白髪の絶対量が減って、少しは若く見えるかな?

 その足で17区のテルヌ地区へ赴く。街路樹の木蔭に俄か仕立てのテラスを出しているカフェを見つけて、落ち着く。隣のテーブルでは子供連れの家族がイタリア語で話している。国境解放で、いち早くパリにやって来た観光客だろうか。普段は外にテーブルは出していないキャフェだろうから、この場所でこうして寛げるのも今のうちだろう。

 今夕は撮影監督のN氏のお宅にお招き頂いている。約束の7時半にお邪魔すると、奥様不在とのこと。手料理で、もてなしてくださる。野菜のグリルが美味しい。私は概して人の話を聴くのが好きだが、尽きることないストーリーに舌鼓ならぬ耳鼓を打つ感じ。メインにパスタを頂く。これも絶妙。料理をするのはお好きなのだそうだ。氏も娘さんがおられるので、アドバイスを兼ねて経験談を伺う。最後は氏の弾かれるギターでブルースを二人で歌ってインプロ。時計を見ると零時過ぎ、次回はぜひセッションをと、お約束してお暇する。光陰矢の如しの5時間であった。

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