4月28日(火)朝方快晴、夕刻小雨、雷鳴る


 8時半起床。緑茶、再び底をつき、アンナが飲んでいた炒り茶を淹れる。悪くはない。成分も緑茶と大差はないようだし。ただ朝いち緑茶ファンの私としては、朝のすがすがしさを強調してくれる気分的効果は緑茶には及ばない。先日のウィーンのお茶やさんのかぶせ茶はもひとつだったからここからの調達は見合わせよう。日本からの航空郵便が再開される頃には新茶も出回っていることだろう。
 芝居「蒸発者たち」の同僚、加奈さんとSMSやりとりする。彼女は私のエージェントのシンディ同様、ノルマンディの田舎に住んでいる。感染の可能性も低く、警察のコントロールもさほど厳しくないから、のんびり過ごされているらしい。アンナとお腹の子供のことを気にかけてくださる。パリの同僚の由美さんともメイル。20年来これほどゆっくりできたことはないとおっしゃる。自分のために有意義に時間を使っておられるようだ。これは見習いたいと思う。
 産婦人科医から電話。先日の血液検査の結果、血糖値も問題なしで耐糖能検査の必要なし。願っていた通りになった。ただ、鉄分がやや少ないので、サプリを摂ることを示唆されたとのこと。
 昨日不調だったトースターオーブンを診察。これほどないほどのシンプルな構造で、断線もない。やはりサーモスタットだろうか。ということで、バイメタルの接点にクリーナーをスプレー。通電してみたら、機能は回復したようだ。これでOKだが、構造がわかったのと、前任者の無茶な修理の跡が見つかり、これは二次的成果。
 我々のモットーのひとつは「修繕は愛なり」。修理できそうなものはできる限りの努力をする。新しいものを買った方が合理的ならそうするが、直すことはエコだと信じる。クルマの話はすでに書いたが、こうして生き永らえたものは少なくない。コーヒー挽き器や手持ちミキサーをはじめ、私のパソコンはケーブルやハードディスクを替えた。アンナは自分のスマホのバッテリーを取り替えている。これはパソコンのケーブルにも増しての細かい作業で、私も出来るだけのアシストをしたが、ようやく貫徹した時は祝福しあったぐらいだ。
 ブログの原稿遅くまでかかる。この間アンナは長まくらのカヴァーを作る。就寝前、より早く寝床に着くための方策を話し合う。
 足マッサージしながら、アンナに「自分の内部に独立した別な存在がいるのは特別な感覚なんだろうね」と訊くと、「最初は不自然だったけれど、もうすっかり慣れたわ。動いていても自然」、「出産の後は何かが欠けているように思うかも」。こればっかりは、私には望んでも本質は理解できない世界だ。

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