4月20日(月)朝、霧雨/くもり、のち晴れ



 隣家との塀にツタが茂っている。この実をウタドリのオスがつついている。そこへシジュウカラがやって来てこちらも仲良くついばみだす。先日、彼らの食性が違うと書いたのはどうやら正確ではなかったようだ。肉食に関する限り、ウタドリはミミズやナメクジなど地中や地上の生き物を、他方シジュウカラは木の上の毛虫などを常食としているらしいから、獲物も餌場も異なる。ツタの実をシジュウカラが食べるのを見るのは初めてで、この部分は食性が重なっていることになる。幸い、ふんだんにあるから、争いにはならないらしい。
 雨上がりの山が美しい。
 お茶を淹れ、書き物を始めると、陽が射してきた。今朝もまた、ハッピーでほっこりした気分。感謝の気持ちが溢れる。アンナがくれた新しいノートブックがうれしい。私は個人の書きものには長年、万年筆を使っている。オーストリアで使っているのは、イノックスクロームという名もないメーカーのもの。確かスペイン製で、20年近く前に南仏はガール県のアレスで買った。セールで安かった憶えがある。安物買いの銭失いにならない場合もあるのだ。私は高級品はよく知らないが、万年筆は個人に書き方の癖があるから、手に馴染めばそれが一番だと思う。細いペン先だが腰が適度に強く、アルファベットでも日本語でも淀みなく書ける。これにアンナからもらったポンプを入れて使っている。面白いことにインクといっても各社違いがあるらしく、ペリカンのそれは詰まりがちであったのに比べ、今使っているウォーターマンはとても相性が良い。色素の分子の大きさが違うのだろうか。この新しいノートも普及品だけれど、滑らかで気に入った。オーストリア国産。
 ヨガのあと、アンナ、「ヨガの最中、突然感謝の気持ちで一杯になって、涙ぐんでしまったわ」。妊娠中は感情の起伏が激しくなると言うけれど、こういう感情なら嬉しいことだ。今朝は二人して感謝感謝していることになる。
 朝食の後、母と電話。ブログをプリントしたのを楽しく読んでくれているらしい。大学がオンライン授業のため在宅の姪と、嵐山の方まで散歩を楽しんだということで感謝とのこと。どうも私の周りは感謝の気持ちが溢れているようだ。そういえば母もたまたま「類は類を呼ぶ」って言ってたな。
 今日の新企画は緑茶のフェイスパック。出しがらをアンナが何かのオイルとミックスしてミキサーでペースト状にしたのを顔面に塗り、日なたで乾くのを待つ。ちょっと人には見せられない格好だ。乾いたので、肥料作りのコーナーで落とす。肌がすっかりなめらかになった。アンナ、「これでオイルもクリームもいらないわ」。
 午後、アンナはベッドルームの窓枠の手入れ始める。私は音楽、ピアノはブラームス、コントラバスは無伴奏1番ジーグから始めて全曲。
 今宵のナメクジ退治、ナメクジのナの字も見えず。

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