4月12日(日)イースター、晴ときどき曇り

 

 窓を開けると羊の群れが近い。
 シャワーを浴び、ひげ剃り。かみそりの刃を替える。もう何十年もプラスティック製の使い捨てを使っていたが、ちょっと古風な金属製のものを使い始めてひと月ちょっと。剃り味も経済性も気に入っているが、ひとつ楽しみが出来た。剃り終わってから刃を取り出して、本来目詰まりになるはずのものを洗い流せるのだ。これだけのことなのだが、気分がサッパリして何か得した気分になる。私がちょっとヘンなのかな?
 ヨガを始めるのにアンナを待っていたら、向こうもこちらのことを待っていた、と言う。お互いに遠慮の心遣いがあるのだから、根本的には悪いことではないだろう。彼女、右臀部の具合いまいちみたい。半跏座から他のポーズに移るのが辛いと言う。そのほかは大丈夫。終わってから、「一緒にヨガやってくれてありがとう」と言う。いやいや、感謝しないといけないのはこちらのほうだ。怠け者の私は絶対一人でヨガなんかやろうとしないのだから。
 好天で、今日の朝食は外の日なたで、羊の群れが往来するのを眺め眺めながら。なんとのどかなのだろう。だがアンナは「コロナが終わったら私たち、どういう影響受けるのかしら」と少し気がかりの様子。一般的には人はネガティヴな影響のことを憂いがちだが、今回のことについてもポジティブな影響は必ずあるはずだから、私は個人的にはそちらのほうを意識的に待望するようにしている。このことについて話し合う。
  このブログ、毎日のポストのタイトルでお気づきかもしれないが、このところ連日の晴天続き。このうちでは雨水を溜めて庭の水やりに使っているが、実はちょっと水不足なのだ。アンナ、「とうとう水なくなっちゃったわ、水道水使わなきゃ」。天気予報を見て(天気予報やお天気レーダーを見るのは私の役だ)明日明後日は雨になるようだよ、と伝える。「そうだといいけど」。
 パリの録音スタジオから声の仕事の打診が来るが、疎開先に録音設備がないので、と言って丁重に返事をする。
 夕食後、プルーフリーディング、チョコレート楽しみながら。

 ポスト終えてから音楽。前にも書いたが、夜遅くでも音出しが出来るのはありがたい。パリのアパートではこうはいかない。ピアノは例によって平均律1番、コントラバスは無伴奏1番の後半。いつも同じものを弾いていて飽きないのかと思われるかもしれないが、常に新鮮な感興を持って演奏出来るところが、バッハの素晴らしいところ。一生の宝物だ。満ち足りた気分で眠りにつく。

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