4月25日(土)朝より曇り


 目が覚めると横にアンナがいない。早起きしたのかなと階下に行くとダイニングのカウチで横になっている。眠れなかったのだそう。でも瞑想のようなリラックスした状態でもあったという。ベッドに戻ってマッサージしてリラックスしてもらう。
 ヨガ。昨日一日抜けただけなのだけれど、体が硬いのを感じる。最初の半跏座が不安定で辛い。この2日間にあった様々な出来事が体に影響しているのだろうか。アンナも似たような状態らしい。ヨガを基本毎日にすることを再確認する。
 朝食後、書き物。まずは好調。
 私の原稿書きには同僚がいる。ダイニングの住人、バウンツィである。バウンツィは羊好きのアンナへの三年前のクリスマスプレゼントであった。日本のネットで発見、京都、パリ、ハラインを経てアンナの両親宅のクリスマスツリーの足元に到着するまでには、それなりの苦労があった。というのもアンナに気づかれてはおしまいだから。商品としてはハンドマフらしいが、うちではアンナお気に入りのクッションになっている。新品だった頃、床に落とすとボールのようにバウンスするぐらい張りがあったのが、命名の理由。ふわふわだった毛はペチャンコになったが、年中スマイルで愛嬌を振りまいている。不思議なのは、本物の羊とは似ても似つかない格好をしているのに、なぜか羊だとわかることだ。優れたデフォルメだといえる。子供っぽいと侮ることなかれ。気分がちょっと落ち込んでいるとき、何度バウンツィに救われたことか。様々なインスタレーションによって、ユーモアを醸し出す名優でもある。大人の生活にもこういう「子供らしさ」はあっても良いものだと思う。
 午後、アンナは二階の窓枠の修理。ガラスを固定するパテがボロボロになっているのを落として新しいもので充填。私は庭仕事。先日移し替えの際にキャスティングに落ちたトマトの苗たちを、裏庭の「福岡地区」に植える。庭の野菜床には通称がつけてあり、「マウント富士」とか「三姉妹地区」といった具合。「福岡地区」は『わら一本の革命』で著名な自然農法の提唱者、福岡正信にあやかったもの。2年前にミニトマトが勝手に生えてきて大いに繁ったことからそう呼んでいる。今回の落選トマトたちは、アンナの手が回らないので私が引き取ったもの。できるだけの声援をしたいと思う。

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