3月27日(金)薄曇りのち晴れ




 朝、ベッドでいつものようにサニーに朝の挨拶。我々はお腹のこどもを「サニー」と呼んでいる。懐妊がわかってすぐ、命名した。多くの親たちがそうするのだろうけれど、呼び方を決めてあると何かと便利だ。サニーと命名したのは70年代のヒット曲にあやかったのではなく、予定日が7月末か8月のあたまで、太陽が燦々と輝く季節だから。ここ数週間来、私は朝晩必ず、そして日中も機会に応じてサニーに話しかけるようにしている。日本語で。他方、アンナはドイツ語で話しかけている。しばしば歌も歌う。アンナが口ずさんだモティーフに私が和声を付けたオリジナル曲、「サニーのテーマ」だ。シンプルな曲で、歌詞も単に、「Sunny is xxx, Sunny is yyy, Sunny is zzz, yey!」。xxxyyyのところに、形容詞や現在分詞を適宜当てはめれば良いので、実用的である。
 好天なので、午後散歩にゆく。バス停のとこまで来た時、「見て見て、虫たちがいっぱい!」。見るとてんとう虫のような色の甲虫がわんさか。しかも彼らのうちの多くが交尾しながら走り回っているのを見るとユーモラスでもある。彼らは真剣にセックスしているのだろうけれど。逆に彼らから見たら、人間のセックスなんてとんでもなく滑稽に見えたりして?
 帰って来たらEさんからメッセージ。パリのアパート、窓外のプランターにカレンデュラがまた花をつけているとのこと。去年の夏にタネを蒔いたのが越冬し、すでに2月末に一つ目の花が咲いて、これは摘んでザルツブルクに持ってきた。テーブルの上で茶碗の水に浮いて、我々の目を楽しませてくれたのち、アンナのお弁当のトッピングになった。最後にパリを立つときに、小さな蕾がいくつか見えていたので、いずれ咲くだろうと思っていたが、咲いたと言うニュースを聞くとやはり嬉しい。Eさんが世話をしてくださっているおかげだ。感謝に堪えない。さらに嬉しいのは、トマトのミニ・マックスが水のやり過ぎから回復して、花が咲きそうだと言う。これは吉報。「年中実がなるの?」と、Eさんもびっくり。
 裏の斜面の牧草地、農家のおじさんがフェンスの杭を直している。羊の放牧がそろそろ始まるのかな?
 アンナと二人で、ダイニングのカウチの肘掛けを修理。あり合わせのネジ等を使ったが、存外にプロ並みの仕上がりになった。延び延びになっていたので、達成感がある。
 夕食、トーフステーキ生姜じょうゆ風味、サツマイモの炒め、ひじきリゾットの残り。

 食後、アンナがダイニングのラジエターをクリーンナップ。アンナは錆だと思って諦めていたのが、よく見たらただの汚れ。拭くだけで落ちることが判明、すっかり綺麗になった。これだけでダイニング全体が爽やかになったように思われるのは不思議。

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